社会を変える「フィランソロピー」
冨田鋼一郎
有秋小春
ホトトギス明治34年1月31日
安永5年(1776)、蕪村らによる「洛東芭蕉庵再興記」になぞらえて、子規らが妖怪趣味のある蕪村をユーモアたっぷりに「蕪村庵再建縁起」をつくった
長く忘れ去られていた蕪村を見い出した子規の功績は大きなものがある
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あるところに三菓山蕪村寺といふおほでらありけるが、としふるまヽにすむ人もなくなりぬ
ほんだうはやけしゆろうはくづれくさむらおいしげりて、きつねたぬきのすみかとはなりける
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かくて蕪村宗しんかうの人、日に月にふえければ、蕪村太祇几董三ぞんのひかりよにかくれなく、三菓山のほとりさんけいのもの、ひきもきらぬこそめでたかりけれ
○風呂吹の蕪(かぶら)も百十八回忌 鳴雪
○風呂吹をくふや蕪村の像の前 子規
○風呂吹をくひ得て寂と坐りけり 碧梧桐
○芭蕉はしぐれ蕪村は霰(あられ)にこそ 虚子