標高千メートル
冨田鋼一郎
有秋小春
今年の立秋 8月7日
残暑お見舞い申し上げます
空の高いところに台風一過のような雲がかかっている
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○秋来ぬと目にはさやかにみえねども
風の音にぞおどろかれぬる
藤原敏行 (古今和歌集)
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○秋くると合点させたるくさめ哉 蕪村
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さだまさし「風を見た人」部分
風は見たことないけれど
風の音なら聞くことができる
心を見たことなどないのだけれど
心は伝えられる
決して手は届かないけれど
すべての青空はつながっている
写真に写す事はできないけれど
誰にも愛はある
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漱石『三四郎』のなかの雲の表現
「絹の光ったような濃い雲がしきりに飛んで行く。風の力が烈しいと見えて、雲の端が吹き散らされると、青い地が透いて見えるほどに薄くなる。あるいは吹き散らされながら、固まって、白く柔らかな針を集めたように、ささくれ立つ」