日々思うこと

世界の市場

冨田鋼一郎
[セイヨウフウチョウソウ]

世界の市場が極端に神経質になっている。
中東情勢も気になる

マーケットでは、絶えず売りと買いの勢力がぶつかり合い、価格が形成される。

[エアポケット]
飛行機が乱気流に巻き込まれたときに使われる言葉

緊張状態にあるマーケットも、突如として片方の勢力が消えて、乱高下する。

半世紀も前の20代、訓練も受けずに半年間外国為替ディーラー担当したことがある。一日中電話口で相場の動きを追う。

時々、乱気流に巻き込まれる。
瞬時に行動することが求められるのだが、私は「なぜこのような動きになるのか」と背景を論理的に理解したいという気持ちが先に立ち、電話口で立ちすくんでしまい、チャンスを逃すことが多かった。

夕方市場が終わって、ディーリング室の窓から大手町の街を見下ろすと、そこら道路中にドル紙幣が乱舞しているように錯覚した。

ディーラーは瞬発力のある動物的感性の持ち主てないとダメだ。自分はつくづく向いていないとわかった体験だった。

アナリストはマーケット予測するが、結果を見てなんとでも言い訳する。そもそも人はあらかじめ運命を予測できないようにつくられているのだ。

8月6日、広島平和式典に平和を祈る

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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