「映像の世紀 バタフライエフェクト」
20世紀を振り返る格好の教材
東ドイツで閉ざされた青春時代を過ごしたの三人の女性たち
これまでの「映像の世紀」のなかでベスト5のひとつ
混沌とした世界、メルケルの存在が大きかったことを振り返る
彼女は今何をしているのだろう?表舞台から身を引いている
引退した政治家流行りの回想録を書いているのだろうか?期待しているが、書いていそうにない
絶望の中から希望をつかみ取った東ドイツ3人の女性たちの勇気の物語
○アンゲラメルケル (1954- )
○カタリナ・ニナ・ハーゲン (1955- )
ヒット曲「カラーフィルムを忘れたのね」
○カトリン・ハッテンハウワー(1968- )
「自由な人々のいる開かれた国」
1989年9月4日
東ドイツカトリン教会礼拝旅行の自由を訴えるデモ
ライプツィヒニコライ教会で月曜デモ全国に波及
1989年10月7日建国40年記念式典
ホーネッカー首相、ゴルバチェフを招く
天安門事件の4ヶ月後
1989年11月9日 党中央委員会記者会見
提出旅行法「即時発効」と誤って説明
数万の市民東ベルリン検問所に殺到
午後11時半ゲート開放
ベルリンの壁崩壊 ダム決壊のよう
メルケル35歳もその群衆の中にいた
1990年10月3日 東西ドイツ統一
メルケル直感的ひらめき 政治に
連邦議会議員に コール首相のお嬢さん
コール追放記事寄稿
ドイツ国民信頼のきっかけ
ゲアハルト・シュレーダー
2005年9月選挙 勝利連立
2ヶ月後、首班指名に51歳
ブレアのメルケル評 穏やか 静かな威厳
2008年 ギリシャ危機 道徳問題として意思決定の遅れ
2011年 原発廃止決定
2014年 難民救済
2020年コロナ危機 ギリシャ危機の教訓
メルケルの言葉
2014年 ドイツは難民を追い返さない
「緊急時に人に優しくしたことで謝らなければならないのなら、ここは私の国ではありません」
「1989年、東ドイツで毎週月曜日に何十万もの人々が、子供たちに恐怖の中で育つことを強いた独裁制に対して反対の声をあげました。
今、戦争と危機の結果、多くの人々が文字通り死と隣り合わせになっています。私たちの国に保護を求める人々を助け受け入れることは当然のことなのです。
受け入れを反対するなら、この国は私の国ではありません」
首相退任挨拶2021年12月2日
在任期間16年
「波乱に満ちた16年間でした。政治的にも人間的にも全力を求められた充実した日々でした。
ねたんだり、悲観したりせず、希望を持って目的に向かえば、未来は必ず開かれる。私は心の中でいつもこのことを守ってきました。それは東ドイツ時代においても、そして、その後つかみ取った自由の下でも。
東ドイツで味わった独裁性や秘密警察による盗聴の経験から、民主主義は私にとって特別なことであり続けています。
この国に自由が向こうからやって来たのではなく、私たちが勝ち取ったのです。
その裏には旧東ドイツで危険を冒してまでも自由と権利のために戦った人々がいました。
だからこそ私たちは民主主義を守らなければなりません。民主主義はいつもそこにあるものではありません」
☆☆☆
メルケルの人柄
ゆっくりとした話し方と精神的な安定感
実直で良識 慎み深さ
ビジョンがなければ国をリードできない