ドキュメンタリー映画「劇場版 再会長江」竹内亮監督
冨田鋼一郎
有秋小春
先日の衆院補選と続いて殺伐とした光景を見せつけられている
良識が抜け落ちると、規則破りと規則の追いかけごっこが始まり、どんどん世知辛い世になっていく
生活に追われていても美の世界に遊んだ蕪村は、御代の世の中を肯定していたようだ
⭕️畑うちや法三章の札のもと 蕪村
漢の高祖が秦の苛政を改め、法はわずかに三章。殺・傷・盗のみ。人々は新しい穏やかな法を示す高札のもとで、のびのびと畠打に精出している
⭕️隅々にのこる寒さや梅の花 蕪村
句意は明瞭だが、前書を読むとこの句には寓意が込められていることがわかる
(前書)
「すりこ木で重箱を洗ふごとくせよとは、政(まつりごと)の厳刻なるをいましめ給ふ。賢き御代の春にあふて」
「丸き木にて角なる器の中をかき回すごとくにあれば、事良きことなり。丸き器の内を回すがごとく隅々まで探せば、事の害出来候ぞ」という戒め