静校寮歌祭「旧制静岡高校70周年記念文集」平成5年
冨田鋼一郎
有秋小春
この間、「14サミッター」を知ったばかり。
8千メートル超の山は世界に14峰ある。ヒマラヤ山脈とカラコルム山脈だ。そのすべてを踏破した人に与えられる称号である。日本には男性二人、女性一人の三人いる。
アンナプルナは「豊穣の女神」と呼ばれ、頂が聳り立つ美しい山だ。オリンピック競技のスポーツクライミング(ボルダリング、リード、スピード)の比でない。低酸素のなかをとてつもない絶壁に挑む。
今日の記事は、83歳の登山家が10峰目となるアンナプルナ登頂に挑むというニュース。
「83歳近藤和美さんが挑む8千メートル峰 高齢乗り越えヒマラヤ頂へ」
2025.3.10朝日夕刊
ベテラン登山家の近藤和美(かずよし)さん(83)=東京都杉並区=が、ヒマラヤ山脈にあるネパール・アンナプルナ1峰(標高8091メートル)に挑む。80歳を超す高齢で困難が伴う中、世界に14座ある8千メートル峰の自身10座目の頂をめざしている。
アンナプルナは世界最高峰のエベレスト(8848メートル)と比べると標高は高くないが、ベースキャンプ(BC)が低い位置にあり、山頂まで長いルートを登攀(とうはん)する必要がある。そそり立った氷河の崩壊や雪崩の危険が常につきまとい、死亡事故も多い。「キラーマウンテン」とも呼ばれ、挑戦者の少ない難しい山として知られる。初登頂は1950年で、8千メートル峰としては史上初だった。