日々思うこと

40年、80年という時間の重み

冨田鋼一郎

2.25の天声人語記事から思うこと

1985年、終戦40年に当時の西ドイツ連邦議会でのヴァイツゼッカー(1920-2015)の発言
「過去に目を閉ざす者は、結局のところ現在にも盲目になります」

「若い人たちにお願いしたい。他の人々に対する敵意や憎悪に駆り立てられることのないようにしていただきたい。敵対するのではなく、互いに手をとりあって、生きていくことを学んでほしい。我々政治家にもこのことを肝に銘じさせてくれる諸君であって欲しい。、、」

2025年、あれから40年経った(今年はさらに終戦80年になる)

40年とは世代が交代する期間
80年とは2世代が交代する期間

過去と未来の双方について、熟慮することは無意味なことではない

‘都合の悪いことに目を閉ざす’
‘検証を疎かにし、過去に学ぼうとしない’

この過去を熟慮しない姿勢がどれほど社会の健全性向上を阻害してきたことか

ワイツゼッカーの発言を読み返す

『新版 荒れ野の40年―ヴァイツゼッカー大統領ドイツ終戦40周年記念演説』(永井清彦 訳/解説・岩波ブックレット ・2009年)

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ABOUT ME
冨田鋼一郎
冨田鋼一郎
文芸・文化・教育研究家
日本の金融機関勤務後、10年間「学ぶこと、働くこと、生きること」についての講義で大学の教壇に立つ。

各地で「社会と自分」に関するテーマやライフワークの「夏目漱石」「俳諧」「渡辺崋山」などの講演活動を行う。

著書
『偉大なる美しい誤解 漱石に学ぶ生き方のヒント』(郁朋社2018)
『蕪村と崋山 小春に遊ぶ蝶たち』(郁朋社2019)
『四明から蕪村へ』(郁朋社2021)
『論考】蕪村・月居 師弟合作「紫陽花図」について』(Kindle)
『花影東に〜蕪村絵画「渡月橋図」の謎に迫る』(Kindle)
『真の大丈夫 私にとっての漱石さん』(Kindle)
『渡辺崋山 淡彩紀行『目黒詣』』(Kindle)
『夢ハ何々(なぞなぞ)』(Kindle)
『新説 「蕪」とはなにか』(Kindle)
『漱石さんの見る21世紀』(Kindle)
『徹底鑑賞『吾輩は猫である』』(Kindle)
『漱石さんにみる良い師、良い友とは』(Kindle)
『漱石さん詞華集(アンソロジー)』(Kindle)
『曳馬野(ひくまの)の萩』(Kindle)
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