質疑「生きる勇気をもらえる言葉が欲しい」
冨田鋼一郎
有秋小春
なつき先生によれば、「季重なり」は失格だから避けなさいとなる
江戸の俳書では「季重なり」はいくらでも見つけることができる
⭕️目に青葉山ほととぎすはつ松魚 素堂
夏の季語「青葉」「ほととぎす」「松魚」が三つ
🔵ゆく春や逡巡として遅ざくら 蕪村
春の季語「ゆく春」「遅ざくら」の二つ
🔵うづみ火や我かくれ家も雪の中 蕪村
冬の季語「うづみ火」「雪」の二つ
🔵人間(ひとかん)に鶯鳴くや山ざくら
蕪村
春の季語「鶯」「山ざくら」
以下、季節の異なる季重なりの例
春から夏へ、冬から春へと時間の経過を
🔵菜の花や黄なるむかしを青田かな 蕪村
晩春の黄一色の景観がいつの間にか青々とした盛夏に移り変わっている 植物の生命力に驚嘆
晩春の季語「菜の花」と夏の季語「青田」
🔵池田より炭くれし春の寒さ哉 蕪村
炭の残り火で春の余寒をしのぐとしよう
冬の季語「炭」と「春の寒さ」
今年も、蕪村に明け暮れた一年だった
来年は、もっと蕪村とお付き合いすることになる予感
皆さま、良い初夢を!